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- 作者: エリザベートバダンテール,Elisabeth Badinter,上村くにこ,饗庭千代子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1997/08
- メディア: 単行本
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- 作者: ウェンスペンサー,エナミカツミ,赤尾秀子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/10/24
- メディア: 文庫
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「(略)ジェリンは姉さんたちが男子のドリックと女子のへリアに同じようにしていると思うかい? 男の子は生まれた日から、みんなに抱きしめられ、かわいがられる。でもヘリアは、姉さんたちに厳しくしつけられた。家の財産をどうやって守ればいいか、教えこまれた。ドリックはね、他人が自分を抱きしめたがっても、なんとも思わないだろう。しかしヘリアは、短剣を取りにいく」
近代における男性性の形成を鋭く突いた一文だと思う。フェミニズムSF(これもそろそろ陳腐化した枠組みだけど)としてかなり面白かった。ストーリーは結構『アリアドニの遁送曲』だけど、エンターテイメントとしてというかライトノベルとしてというか、日本のオタク相手にかなり広範囲に戦えるところがまた凄い。主人公は15歳の才気煥発な美少年でまず腐女子ゲット。一夫多妻制で姉妹全部と結婚するので熟女から幼女まで揃ってます。姉萌えも妹萌えもドンと来いという門の広さです。